地すべりの発生と安定化

-初生地すべりから古期地すべりの安定性の調査・解析-

 我が国は湿潤変動帯に位置し,地質構造運動の影響を受け地山が劣化してます。特に第四紀後半(約20〜30万年前)以降数多くの地すべり地形が形成されています。
 しかしこれらの地すべりが全て災害につながるとは限らず、その多くは活動を終え、いわば化石化しています。
 近年、これらの古期地すべりに関わる大規模工事が増加しており、古い地すべりの安定性が施工計画や工事の経済性に影響することも多くなっています。
 効率的で安全な工事のためには、活発な地すべりはもとより古い地すべりの安定性も明らかする必要があります。

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 また、地すべりは変位率と傾斜も地形発達史に応じて分類できることが明らかとなり、初生地すべりの変位率は地質の限界ひずみの違いを反映している可能性が示唆されます。

地すべり地形変遷過程のイメージ

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古期地すべりの安定性〜地すべり地形の発達史と変位率

 地すべりはその発生から長い時間の経過とともに地すべり地全体の地形が侵食され、原型を失ってきます。この考えに基づいて発生時期が明らかにされている地すべり地形の斜面安定解析を行い、地すべりの形成時期と安全率との関連を分析しました。その結果、地すべり地形の侵食の度合いと安全率に対して、Fs=1+0.00014T0.6の関係式が得られました。例えば、侵食の度合いが10%の古期地すべりの現状のFsは1.07となり,20%ではFs=1.14というように利用できます。これは建設計画上、大変実用的な式といえます。

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地すべりの一生 -発生・活動・消滅-

 地すべり地形の発達過程は人間の一生に例えることができます。
 若い時期には表面に”張り”があり、青年から中高年にかけて活動するたびに侵食谷・亀裂などの”しわ”が増え、やがて腰が曲がるように平坦になり、(人の一生と比べると桁違いに長い時間ですが)最終的には消滅します。

地すべり地形調査の基本的な考え方

調査対象とした地すべり地形

地すべりの地形発達史と変位率、安全率との関係

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地すべりの発生から活動、消滅にいたる過程

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